インゲームエフェクトデザイナーの個人的メモ。

出来たてほやほやのブログ。主にUE4やAEなど。自分が詰まった事しか記事にしないので更新頻度低まりがちです。

ナイアガラシステムでエミッタを単体表示する

Cascadeにもあった、特定の1つのエミッタだけ表示したい時のための単体表示機能のNiagara版です。(Cascadeではエミッタ上部に"S"と表示されていました)

知っていれば当たり前ですが私は意外と見つけられず困ったので共有しておきます。

ずばりコレです。

エミッタを右クリック→アセットアクション→分離 でも同じ事ができます。

エフェクトのビジュアルを良くする考え方

今回はツールに関係のない、汎用的なエフェクトの話です。

押さえたいポイントをまとめたので、参考にどうぞ。

 

彩度 

彩度は高めだとポップな印象に、抑えめだと大人っぽい印象になります。作風に合わせてある程度統一しましょう。

また単色で構成するよりも、同じ色味の彩度・明度違い、色相環の隣の色、あるいは補色をほんの少し混ぜてあげると良い見た目になりやすいです。

 

速度

例えば金属がぶつかった際の火花の場合、初速こそ速いものの、粒子の質量はごく小さいので慣性が弱く、すぐに減速します。

一言に速度とは言いますが、パーティクルの初速、減速、それらを設定した上での飛距離を分けて考えるとより説得力のある動きを付けることができます。

 

破片

均一のサイズの破片は不自然なので、ある程度サイズにばらつきを持たせましょう。

〆については、接地判定でKillする、寿命の終わり際にサイズスケールをかけて小さく(見えなく)する等の方法があります。


光(Additive)

RGBを黒に遷移させて消すと良いです。(アルファ消しと異なり、マテリアルの暗い部分から消えるので自然な消え方になります)サイズスケールで消すのも◎

半透明(Translucent,AlphaBlend等)の場合は、上記の方法だとテクスチャが黒くなるだけなので、おとなしくアルファチャンネルで消しましょう。

 

煙(ビルボード

アルファ値が濃すぎると浮いて見えるので気持ち薄めに。

処理負荷と相談ですがある程度パーティクル数が多い方が良いルックになります。

 

炎(ビルボード

規模感と速度の関係に気をつけましょう。大きめな炎(ドラゴンのブレス等)の場合、少しゆっくりめに動かすと◎

 

水は反射と屈折が主な構成要素です。マテリアルでこのあたりを弄りましょう。
また水中で光が減衰するので、規模が大きくなると周囲よりやや暗くなります。

飛沫の場合は上記の限りではなく、単純に白っぽいパーティクルを飛ばせばいい感じになります。その際は速度の項目も意識するとより良い見た目になります。


基本的にはは水と同じです。それに加えてノーマルマップで凹凸をつけると氷になります。氷は不純物が少なく、ゆっくり凍ると透明になり、逆だと不透明になります。イメージで使い分けられるとより良いです。

 

それでも物足りない時

リアルな現象の要素を突き詰めるのはクオリティアップにおいて非常に重要ですが、表現方法が限られるインゲームエフェクトにおいては、突き詰めてなお迫力が出ない事もよくあります。そのような時には思い切って違う味付けを加えてみましょう。

そもそも常識的に考えて、氷の剣で素振りをしてもクリスタルみたいな氷は出ませんし冷気っぽい煙も出ません。(たぶん出ません…よね…?)しかしリアルではないにも関わらず見た目はかなり氷属性っぽくなります。要はちょっとファンタジーを混ぜようって話です。

この時クリスタルっぽい氷を出すのであれば、出る氷はリアルな氷の粒をイメージし、それがどう動くかは大事にしましょう。そんなもの出る訳がないけど、「仮に出たらどういう動きをするのか」にリアルを求める、と言い換えてもいいかもしれません。

これは斬撃などに限らず規模感の大きいエフェクトでも同様の考え方ができるので、行き詰まったらぜひ思い出してみて下さい(自戒)。

 

今回は以上です。ではでは。